【初心者向け】イオンの2025年2月期決算まとめ|増収でも減益、その理由と未来戦略

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やさしく決算シリーズ

✔ 売上は初の10兆円超えで過去最高
✔ 営業・純利益は減益も、配当は増配で安定感あり
✔ 成長戦略の要はPB・金融・モール開発の3本柱

この記事を読むと、イオンがなぜ「減益でも未来に投資し続けるのか」がわかります。

2025年4月発表のイオン株式会社の2025年2月期決算について、会計に詳しくない方でも読みやすいよう、図解つきでやさしく解説しています。

業績の変化、セグメント別の動き、未来の収益モデルまで、「企業の本音」を数字から一緒に読み解いていきましょう。


📘 ① イオンの業績サマリー【2025年2月期決算】

まずは、前年(2024年2月期)との比較で、イオンの業績がどう変わったのかを整理しましょう。

【図の補足】
売上高は10兆1,349億円(+6.1%)で過去最高を更新。
ただし、営業利益は▲5.2%、純利益は▲35.6%と大幅な減益となりました。

これは、人件費や物流費の高騰、構造改革費用、特損計上などが影響したためです。

それでも年間配当は36円→40円に増配されており、キャッシュフローや安定収益への自信がうかがえます。


📘 ② 来期(2026年2月期)業績の見通し

来期は、売上・利益ともに増加を見込んでおり、構造改革からの回復基調が見え始めています。

【図の補足】
– 売上:10兆5,000億円(+3.6%)
– 営業利益:2,700億円(+13.6%)
– 純利益:400億円(+113億円)
– 配当は40円で据え置き予定

「増収・増益を維持しながらも、安定した株主還元」を実現する見通しです。


📘 ③ イオンの成長戦略と未来の収益モデル

イオンは短期的な減益を乗り越えるために、さまざまな成長施策を同時並行で進めています。

【図の補足】
トップバリュの売上は1.1兆円超(+8.3%)で、利益率改善に貢献
ネットスーパー「Green Beans」は都市部で成長中、配送網も整備
– イオンモール・イオンディライトなどの完全子会社化で収益構造を一体化

これらはすべて、次の図④に続く「実際の業績(=成果)」につながっていきます。


📘 ④ セグメント別実績と要因

ここでは、イオンが展開する各事業がどれだけ売上・利益を伸ばしたのかを比較します。

【図の補足】
GMS・SM・ヘルス&ウエルネスなどの小売事業は、増収でも減益傾向(販管費・コスト増が影響)
– 一方で、総合金融・ディベロッパー・サービス専門店は、2桁増益で全体を支えました
– 営業利益ではサービス・専門店:+30.5%、金融:+19.4%、モール:+11.8%

ベトナムなどアジア圏の国際事業も回復傾向にあり、小売一本足からの脱却が加速しています。


📊 注目ポイントまとめ

  • 初の売上10兆円突破も、構造改革コストで減益
  • それでも配当増配&来期は増益予想
  • トップバリュ・Green Beans・AEON Payが収益を支える3本柱
  • セグメント別では非小売事業が好調、特に金融・サービス分野が成長エンジンに

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❓ よくある質問(FAQ)

Q. 減益なのに増配できたのはなぜ?

A. キャッシュフローと非小売部門の安定収益が支えており、一時的な減益と見なされたためです。

Q. トップバリュってそんなに売れてるの?

A. 年間売上1.1兆円を超える巨大ブランドで、グループの利益率改善に直結しています。

Q. Green Beansって何?

A. イオンが都市部で展開するネットスーパー。宅配インフラと高品質サービスが特徴です。


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※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の投資を推奨するものではありません。正確な情報はイオン公式IRサイトをご確認ください。